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プログラム

招待特別講演 9月28日(土)16:50〜18:00(70分)

「Education in Temporomandibular Disorders and Orofacial Pain in The United States」

座 長: 井川 雅子
(静岡市立清水病院 口腔外科口腔顔面痛外来)
演 者: Gary M. Heir, DMD
(Clinical Professor/Program and Clinical Director. Center for Temporomandibular Disorders and Orofacial Pain, Department of Diagnostic Sciences, School of Dental Medicine, Rutgers, The State University of New Jersey)


特別講演 9月28日(土)12:10〜13:30(80分)

「口腔顔面痛研究の変遷と未来」

座 長: 今村 佳樹
(日本大学歯学部 口腔診断学講座)
演 者: 岩田 幸一
(日本大学歯学部 生理学講座)

【ねらい】
 口腔顔面の侵害情報は三叉神経節を経由して三叉神経脊髄路核尾側亜核および上部頸髄に投射し、さらに視床の緒核を経て辺縁皮質および皮質体性感覚野に投射する。同時に下行性変調系の働きにより、興奮性または抑制性調節を受け、最終的に痛みが起こされる。本講演では病的状態下で、これらの経路がどのように変化するかについて、これまでの研究を紹介し、口腔顔面の慢性的な痛みが惹き起こされるメカニズムについて議論したい。


メインシンポジウム

メインシンポジウム I 9月28日(土)9:45〜11:25(100分)

「痛みのパラダイムシフト 〜脳機能から考える〜」

座 長: 金銅 英二
(松本歯科大学 口腔解剖学講座)
村岡  渡
(川崎市立井田病院 歯科口腔外科)

「口腔顔面痛と脳機能〜Burning Mouth Syndromeを中心に〜」

演 者: 今村 佳樹
(日本大学歯学部 口腔診断学講座)

「運動による除痛効果の生理的メカニズム」

演 者: 柿木 隆介
(自然科学研究機構生理学研究所 システム脳科学研究領域統合生理研究部門)

「運動器の障害と脳機能」

演 者: 牛田 享宏
(愛知医科大学医学部 学際的痛みセンター)

【ねらい】
 近年、痛みと脳機能については、障害による脳の各領域の機能的変化や、また各領域どうしの機能的結合にも変化を生じることがfunctional MRIや脳波などを用いて分かってきています。口腔灼熱症候群や運動器の障害によって脳の認知がどのように変化するのか、また逆に、運動によって除痛を得ることができるメカニズムについても解説していただきます。それぞれ痛みと脳機能研究の大家である先生方に、痛み治療に対するパラダイムシフトを提示していただきます。


メインシンポジウム II 9月29日(日)9:20〜10:50(90分)

「歯内療法後の難治性疼痛をどうするか」

座 長: 石井 隆資
(日本歯科大学附属病院)
三橋  晃
(鎌倉デンタルクリニック・神奈川歯科大学附属横浜クリニック)

「現在の歯内療法による痛みのエビデンス」

演 者: 澤田 則宏
(澤田デンタルオフィス)

「歯内療法における痛みの分子細胞基盤」

演 者: 澁川 義幸
(東京歯科大学 生理学講座)

「歯内療法後の難治性疼痛 歯原性か?非歯原性か?」

演 者: 石井 隆資
(日本歯科大学附属病院)

【ねらい】
 歯内療法および痛みの基礎研究を専門とされる先生方から、現在の歯内療法で分かっている痛みのエビデンスを整理し解説していただきます。そして、歯内療法後の難治性疼痛症例について口腔顔面痛専門医の視点から現在のエビデンスを提示していただき、非歯原性歯痛、とくに関連痛による歯痛や歯内療法後の神経障害性疼痛を含め、鑑別法や治療法までディスカッションを行います。


シンポジウム

シンポジウム I 9月28日(土)14:50〜16:10(80分)

「日本口腔顔面痛学会のアクティビティと展開」

座 長: 佐々木啓一
(東北大学大学院 歯学研究科口腔システム補綴学分野)
嶋田 昌彦
(東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科口腔顔面痛制御学分野)

「口腔顔面痛学会活動のストラテジー」

演 者: 今村 佳樹
(日本大学歯学部 口腔診断学講座)
日本口腔顔面痛学会理事長

「口腔顔面痛のLearning Management Systemの構築」

演 者: 村岡  渡
(川崎市立井田病院 歯科口腔外科)
 学術委員会(e-learning検討部会)担当理事

「口腔顔面痛に関するインターネットを用いた3万人大規模疫学調査報告」

演 者: 坂本 英治
(九州大学大学院 歯学研究院口腔顎顔面病態学講座 歯科麻酔学分野)
 学術委員会臨床研究検討部会担当委員長

「口腔顔面痛領域の保険診療の展望」

演 者: 野間  昇
(日本大学歯学部 口腔診断学講座)
 医療保険委員会委員長

「非歯原性歯痛診療ガイドライン改訂について」

演 者: 安陪  晋
(徳島大学大学院 医歯薬学研究部口腔科学部門 臨床歯学系総合歯科学分野)
 ガイドライン作成委員会幹事

【ねらい】
 当学会は、理事会、各種委員会、会員ともに非常に活発な学会活動を続けてきており、各方面から注目されています。本シンポジウムでは、現在行っている活動のなかから、特に会員の皆様と情報共有しておくべき活動の状況について、担当の先生方からご報告していただき、今後の学会の展開についてディスカッションしたいと考えています。


シンポジウム II 9月29日(日)13:10〜14:40(90分)

「感覚検査の重要性」

座 長: 佐久間泰司
(大阪歯科大学附属病院 ペインクリニック科 )
大久保昌和
(日本大学松戸歯学部 有床義歯補綴学講座 口・顔・頭の痛み外来)

「精密触覚機能検査の現状と展望」

演 者: 大久保昌和
(日本大学松戸歯学部 有床義歯補綴学講座 口・顔・頭の痛み外来)

「基礎からみた感覚障害」

演 者: 小山 なつ
(滋賀医科大学 生理学講座)

「インプラント手術による術後感覚障害」

演 者: 河奈 裕正
(神奈川歯科大学 顎・口腔インプラント科)

「口腔顔面痛臨床における感覚検査の意義〜症例での検討〜」

演 者: 椎葉 俊司
(九州歯科大学 ペインクリニック)

【ねらい】
 2018年に精密触覚機能検査が保険収載され、1年が経過しました。本シンポジウムでは、改めて感覚障害についての基礎的・生理学的な知識をお話しいただきます。そして、臨床におけるインプラント手術による術後感覚障害の臨床統計や症例を通しての具体的対応法などを提示していただき、今後、さらに重要性を増す感覚検査についてディスカッションします。


基礎シンポジウム 9月29日(日)13:10〜14:40(90分)

「知っておきたい痛みのメカニズム」

座 長: 小野堅太郎
(九州歯科大学 健康増進学講座生理学分野)

「口内炎の痛みとその末梢神経機構」

演 者: 人見 涼露
(九州歯科大学 健康増進学講座生理学分野)

「末梢神経損傷後の痛覚異常と脊髄後角における変化」

演 者: 寺山 隆司
(広島大学大学院 医系科学研究科歯学講座 顎顔面解剖学研究室)

「ミクログリアのchannelopathyがもたらす痛みの慢性化機構の解明」

演 者: 林  良憲
(日本大学歯学部 生理学講座)

【ねらい】
 臨床において、説明のつかない口腔顔面痛を訴える患者に遭遇することは少なくありません。本シンポジウムでは、日本において口腔顔面痛の基礎研究をリードしている先生方に、末梢から中枢神経系における「知っておきたい口腔顔面痛発症メカニズム」を最新の知見を交えてわかりやすく解説していただきます。そして、EBMに基づいた口腔顔面痛の鑑別や治療法選択について、臨床医と基礎研究者の間でディスカッションします。


合同シンポジウム 9月29日(日)14:50〜16:30(90分)

「日本口腔顔面痛学会・日本顎関節学会合同シンポジウム:顎関節症と口腔顔面痛疾患の共通性」

座 長: 松香 芳三
(徳島大学大学院 医歯薬学研究部 顎機能咬合再建学分野)
小見山 道
(日本大学松戸歯学部 口腔健康科学講座 顎口腔機能治療学分野)

「口腔顔面痛に診られる筋症状」

演 者: 西須 大徳
(愛知医科大学痛みセンター)

「顎関節症による頭痛」

演 者: 井川 雅子
(静岡市立清水病院 口腔外科口腔顔面痛外来)

「顎関節症類似症状を呈する外科的疾患」

演 者: 川上 哲司
(奈良県立医科大学 口腔外科学講座)

【ねらい】
 口腔顔面痛疾患では、顎関節症やその類似症状を呈する疾患が多く含まれています。本シンポジウムでは、改めて疾患頻度の高い顎関節症の視点から、咀嚼筋の筋症状や頭痛、その他の顎関節症症状を呈する疾患と口腔顔面痛疾患との共通性を考え、診断や治療に生かすべくディスカッションを行います。


教育セミナー

教育セミナー I 9月28日(土)12:10〜13:30(80分)

「口腔顔面痛臨床診断推論 この症例、あなたはどの様に診断する」

座 長: 和嶋 浩一
(慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室)
診断医: 佐藤多美代
(昭和大学歯学部 スペシャルニーズ口腔医学講座 顎関節症治療学部門)
池田 浩子
(日野市立病院 歯科口腔外科)
西須 大徳
(愛知医科大学 痛みセンター)

【ねらい】
 実際の口腔顔面痛症例を提示して会場の皆さんと臨床診断推論を進め、仮説演繹法の実際を体験して頂きます。最初に、診断医と皆さんに、事前に提示された症例サマリーから仮説演繹法に従い、鑑別診断を挙げてもらいます。次に、3名の診断医には段階毎に追加情報が与えられ、それを受けて鑑別診断を再考することが求められます。会場の皆さんには、診断医が追加情報を得て、どの様な思考過程を経て鑑別診断を再考するか、自分の思考過程と対比しながら聞いていただき、今後の臨床診断推論に活かしてもらいたいという企画です。


教育セミナー II 9月29日(日)9:20〜10:50(90分)

「痛みと心について〜身体科から診たこころと精神科から診た身体〜」

座 長: 伊藤 幹子
(愛知学院大学歯学部 顎口腔外科学講座)
宮地 英雄
(北里大学 健康管理センター)

「口腔顔面痛に対する認知行動療法を考える」

演 者: 渡邊 友希
(昭和大学歯学部 スペシャルニーズ口腔医学講座 顎関節症治療学部門)

「精神科医による「痛みのミカタ」」

演 者: 西原 真理
(愛知医科医学部 学際的痛みセンター)

【ねらい】
 精神科医が身体の痛みをどのように診ているのか、日本で初めて創設された総合的痛み診療・研究センターの精神科医教授である西原先生に解説していただきます。また心理社会的因子が大きいと思われる口腔顔面痛の患者に対して歯科医師がどのような介入ができるのか、認知行動療法のアプローチを絡めつつ、皆さまと考えるセッションにしたいと思います。


教育セミナー III 9月29日(日)14:50〜16:30(90分)

「口腔顔面痛 海外留学のすすめ」

座 長: 野間  昇
(日本大学歯学部 口腔診断学講座)

演 者: 安陪 春菜
(りゅう歯科クリニック)
留学先: Department of Oral Health Sciences Leuven Cathoric University

演 者: 桑島  梓
(日本大学松戸歯学部 有床義歯補綴学講座)
留学先: UCLA School of Dentistry Orofacial Pain and Sleep Medicine

演 者: 増田  学
(日本大学松戸歯学部 口腔健康科学講座 顎口腔機能治療学分野)
留学先: Section of Orofacial Pain and Jaw Function Department of Dentistry Faculty of Health Aarhus University

演 者: 赤坂 竜太
(日本大学大学院歯学 研究科歯学専攻 口腔構造機能学分野、日本大学歯学部 臨床医学講座)
留学先: Faculty of Dentistry, University of Toronto, Toronto, ON, Canada

【ねらい】
 海外留学経験者が留学先でOFP、TMDについてどのような研究や臨床の勉強をできたかをお話ししていただきます。また留学先や住居などの選定、留学申しこみ、海外での生活、ラボの様子など全て語ってくれます。留学を考えている方は、さらに詳しい留学体験を聞くためのコンタクトをとるチャンスです。留学希望の方、準備中の方など是非参加してください。


リフレッシャーコース

リフレッシャーコース 1 9月28日(土)9:50〜11:20(90分)

「口腔顔面痛診療のすすめ方」

講 師: 和嶋 浩一
(慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室)
 
1限目: 口腔顔面痛は何を治療する?非歯原性歯痛とは?
2限目: 口腔顔面痛医療面接の進め方、 疼痛構造化問診票の使い方と理解
3限目: 臨床診断推論のすすめ方

【ねらい】
 口腔顔面痛の患者さんをどの様な手順で診断を進めるかについて解説します。自覚症状である痛みを把握する為の疼痛構造化問診票、診断に結びつく有用な情報を得るための医療面接の進め方を解説します。臨床診断推論で頭の中で考えていることを、仮説演繹法で思考過程、意志決定過程を言語化して診断を進め、臨床診断推論を理解して頂くという企画です。このコースを受けて、次の教育セミナー I では口腔顔面痛診断の実際を体験して頂きます。


リフレッシャーコース 2 9月29日(土)14:50〜16:10(80分)

「咀嚼筋の痛みが歯痛になる」

講 師: 和嶋 浩一
(慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室)
 
4限目: 国際頭痛分類第3版(ICHD-3)解説 歯科に必要な頭痛の知識
一次性頭痛、片頭痛、緊張型頭痛、TACsとは
5限目: 筋筋膜痛から関連痛が生ずるメカニズム
6限目: 筋筋膜性歯痛の診断と治療 トリガーポイント触診デモ

【ねらい】
 非歯原性歯痛の原疾患の中で最も頻度の高い筋・筋膜疼痛について総合的に解説します。最初に、鑑別として重要な一次性頭痛の片頭痛、群発頭痛を含むTACsを解説します。また、緊張型頭痛は最も頻度が高く、咀嚼筋障害と病態の共通性があります。肩、頸部筋の筋・筋膜疼痛から関連痛として緊張型頭痛が生じ、咀嚼筋の筋・筋膜疼痛から歯痛、顔面痛が生ずるという関連痛のメカニズムを理解して頂きます。臨床において遭遇することの多い筋・筋膜性歯痛の診断と治療が出来るようになってもらいたいという企画です。


リフレッシャーコース 3 9月28日(土)16:50:〜18:00(70分)

「歯科医が知っておきたい精神医学の知識」

講 師: 宮地 英雄
(北里大学 健康管理センター)
 
7限目: 「心因性疼痛」をめぐって
8限目: 口腔顔面痛診療で注意すべき精神疾患
9限目: “聴く”・“伝える”ー対応としてのコミュニケーション

【ねらい】
 口腔顔面痛を理解している精神科医が、まず、慢性痛=心因性疼痛の誤解を解き、心因性疼痛の正しい理解を解説します。精神疾患を併存した患者さんがカリエスで痛みを訴えるがごとくに口腔顔面痛を訴える場合、また精神疾患と関連して口腔顔面痛を訴える場合もあります。どのような場合に注意するべきか、重要なポイントです。痛み診療には知識だけではなく、聴けて、伝えられるコミュニケーションをスキルとして身につける必要があります。幅広い知識を持ち、上手く医者-患者関係を築いて治療を進めることができる口腔顔面痛専門医育成を目的として企画されました。


リフレッシャーコース 4 9月29日(日)11:45〜13:00 (75分)

「メカニズムに応じた薬の使い方」

講 師: 大久保昌和
(日本大学松戸歯学部 有床義歯補綴学講座 口・顔・頭の痛み外来)
 
10限目: 国際頭痛分類第3版(ICHD-3)解説 三叉神経痛、有痛性三叉神経ニューロパチーの分類整理
11限目: 痛みの発生メカニズムとそれに応じた薬物療法
12限目: 三叉神経痛、神経障害性歯痛の診断と治療

【ねらい】
 三叉神経痛、神経障害性疼痛の発生メカニズム、診断法、薬物療法を解説します。国際頭痛分類における三叉神経痛、有痛性三叉神経ニューロパチー(神経障害性疼痛)の位置づけと、その診断基準を解説します。三叉神経痛、神経障害性疼痛の臨床的な鑑別診断として、医療面接、感覚検査のポイントを理解して頂き、三叉神経痛、神経障害性疼痛の発生メカニズムとそれぞれのメカニズムに応じた治療法、特に基本的な薬物療法が実践できるようになってもらおうという企画です。


ランチョンセミナー

ランチョンセミナー1 9月28日(土)13:40〜14:30(50分)

「圧痛のメカニズムと評価の標準化」

演 者: 原  節宏
(日本歯科大学附属病院 総合診療科顎関節症診療センター)
協 賛: サンスター株式会社


ランチョンセミナー2 9月29日(日)12:10〜13:00(50分)

「電気刺激療法のリハビリテーションと疼痛領域への応用」

演 者: 川上 途行
(慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室/痛み診療センター)
協 賛: 伊藤超短波株式会社




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