ごあいさつ



 この度、「第31回日本小児ストーマ・排泄・創傷管理研究会」を横浜市港北区の慶應義塾大学日吉キャンパス・協生館において開催させていただくことになりました。

 この研究会は、1986年に小児医療にかかわる医師と看護師の協働運営により「日本小児ストーマ研究会」として発足しました。現在では会員数が約400名となり、新生児期から思春期・若年成人期にいたるストーマ管理のみならず、排尿や排便などの排泄管理、皮膚や創傷管理といった広範囲な領域を対象に症例報告、最新の治療やケア方法、包括的な臨床研究などの発表・討論を通じて、未来あるこどもたちへの医学・医療の発展に寄与することを目的としています。全国の(小児)泌尿器科・小児外科領域の医師、皮膚・排泄ケア認定を中心とした看護師、そして心理士・保育士などのコメディカル、さらにはそれにかかわる企業・メーカーが一同に集い、疾患・障害を持ちながら生活をするこどもたちのためにより良い医療やケアのみならず最新の薬剤や医療機器についての重要な情報交換の場にもなっております。

 今回、本研究会を主催させていただくにあたり、主要テーマを「成長とともに!患児の自立と社会との関わり」といたしました。小児期にストーマや排泄管理を要する患児は、小児期のある一時だけではなく思春期、成人期へと永続的にその管理やケアが必要となることがほとんどです。このような患児においては、幼少時期は養育者が中心となって管理やケアを行いますが、いずれは患児自らの自己管理が必要となります。また、患児の成長にともない就園、就学、就職、結婚、出産などにおける多様な社会との関わりが必然ともなります。現在までに、医療面におけるいわゆる“transition(移行期医療)"の問題が討議され、思春期前後のドロップアウトなどさまざまな問題を生じるこどもたちが少なくないことがわかってきました。今回は、患児の成長・自立にともなう社会との関わりにおいて、こどもたちを学校で受け入れる立場の養護教諭、社会福祉の立場のソーシャルワーカーの方々などにもかかわっていただき、医療面のみならず社会生活での問題点やその解決策を討議できれば幸いと考えております。

 また、本研究会の主催を泌尿器科が担当させていただくのは5年ぶりとなります。泌尿器科らしいトピックスとしてセミナー「この際、ウロを極めよう!」を企画しております。事前に、排尿、尿失禁、尿路感染症など泌尿生殖器に関して普段疑問に思っていることや理解しがたい事柄を募り、その内容を中心に泌尿器科専門医に解説していただこうと考えております。

 本研究会を有意義なものとするためにも、皆さまからの多数のご演題応募ならびにご参加を心からお待ちいたしております。

 なにとぞよろしくお願い申し上げます。

2016年12月吉日